
鹿児島で土地を相続したら やること・期限・相談先
手続きは多く見えますが、まず覚えるのは「3か月・10か月・3年」の3つの期限だけです。あとは順番どおりに進め、迷ったら下の窓口で無料相談できます。
最終更新 ・ 鹿児島とちいえノート編集部 ・ 期限と窓口は各官公庁の公式ページで確認しています
まず覚える3つの期限
相続するか、放棄するか
借金が多いなら家庭裁判所へ相続放棄。何もしなければ相続したことになります。
対象: 借金や保証の心配がある人相続税の申告と納付
遺産が3,000万円+600万円×相続人の数を超えるときだけ。土地は路線価で計算します。
対象: 遺産が多めの人土地の名義変更(相続登記)
全員が対象の義務です。遅れると10万円以下の過料の対象。2024年4月より前の相続は2027年3月末まで。
対象: 土地を相続した全員ほかに知っておきたいこと
- 農地は農業委員会へ(おおむね10か月以内)、山林は市町村へ(90日以内)、登記とは別に届け出ます。
- 空き家の3,000万円特別控除は、相続から3年目の年の12月31日までに売る必要があります(2027年12月31日までの売却が対象)。
相続した土地の手続きと期限の一覧
- 3か月以内相続放棄・限定承認の申し立て
家庭裁判所相続を知った時から。借金が多いときなど
- 4か月以内亡くなった人の所得税の申告(準確定申告)
税務署亡くなった年に所得があった場合
- おおむね10か月以内農地を相続した届出
市町村の農業委員会田・畑を相続したとき。登記とは別
- 10か月以内相続税の申告と納付
税務署遺産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合
- 90日以内森林の土地の所有者届出
市町村山林を相続したとき。面積は問わない
- 3年以内相続登記(名義変更)の申請
法務局義務。遅れると10万円以下の過料の対象
- 3年目の12月31日まで空き家の3,000万円特別控除を使える売却期限
(売却後に確定申告)1981年5月31日以前に建てた家など条件あり
- 3年10か月以内相続税の取得費加算の特例を使える売却期限
(売却後に確定申告)相続税を払った人が売る場合
- 毎年1月1日固定資産税は1月1日の所有者にかかる
市役所登記前は相続人の代表者を届け出る
期限の起点は手続きによって違います(相続を知った日、亡くなった日、土地の所有者になった日など)。正確な起点は各窓口で確認してください。
何から始める? やることの順番
遺言書と相続人を確かめる
遺言書があるか、誰が相続人かを確かめます。相続人を確定するには、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍が必要です。
相続した土地を洗い出す
毎年届く固定資産税の納税通知書や、市役所で取れる名寄帳で、鹿児島市・姶良市にある土地と建物を確かめます。登記簿は法務局で取れます。
相続するか、放棄するかを決める(3か月以内)
借金のほうが多いときは、家庭裁判所に相続放棄を申し立てます。放棄すると、その土地だけでなく、すべての遺産を相続しないことになります。
誰がどの土地を相続するかを話し合う
相続人全員で遺産分割協議をして、協議書を作ります。話がまとまらないときは、家庭裁判所の調停を使えます。
相続税の申告(10か月以内)
遺産が基礎控除を超えるときだけ必要です。土地の評価には国税庁の路線価を使います。
相続登記をする(3年以内)
土地のある場所を受け持つ法務局に申請します。話し合いが長引くときは、相続人であることを申し出るだけの「相続人申告登記」で、ひとまず義務を果たせます。
使う・貸す・売る・手放すを決める
売るなら、税金の特例の期限(3年目の年末、3年10か月)を確かめてから動きます。使う予定がなく引き取り手もない土地は、国に引き取ってもらう制度もあります。
土地の種類で増える手続き

家が建っている土地・空き家
- 固定資産税の「相続人代表者指定届」を市役所へ(登記が済むまで)
- 売るなら空き家の3,000万円特別控除の条件を確認(1981年5月31日以前の建築、相続人が3人以上なら1人2,000万円など)
- 使う予定がなければ、鹿児島市・姶良市の空き家バンクに登録して貸す・売る相手を探す方法もある

田・畑(農地)
- 相続登記とは別に、農業委員会へ届け出る(相続からおおむね10か月以内)
- 届け出ないと10万円以下の過料の対象
- 農地のまま売る・貸すには、農地法の許可が要ることがある

山林
- 土地の所有者になった日から90日以内に、土地のある市町村へ「森林の土地の所有者届出」
- 面積が小さくても対象

いらない土地・遠くて管理できない土地
- 相続土地国庫帰属制度で、国に引き取ってもらえることがある(建物がない、境界がはっきりしているなどの条件あり)
- 申請は土地のある場所の法務局の本局へ(鹿児島県なら鹿児島地方法務局)。審査手数料は1筆14,000円
- 認められたら、10年分の管理費にあたる負担金を納める(基本は20万円。宅地や森林は面積で増える)
鹿児島市・姶良市の手続きの窓口
土地のある場所で窓口が決まります(相続放棄と相続税は、亡くなった人の最後の住所で決まります)。姶良市の相続登記は、霧島市にある法務局の霧島支局が受け持つので注意してください。
相続登記・国庫帰属
固定資産税(相続人代表者の届出)
困りごと別 鹿児島で無料相談できる場所
日時・予約方法は変わることがあります。出かける前に各団体のページで確かめてください。
よくある質問
Q.相続登記をしないとどうなりますか?
2024年4月1日から相続登記は義務になり、相続で土地を取得したと知った日から3年以内に申請しないと、正当な理由がなければ10万円以下の過料の対象になります。2024年4月より前の相続も、2027年3月31日までに申請が必要です。登記をしていない土地は、売ることも担保に入れることもできません。
Q.遺産分割の話し合いがまとまらず、3年以内に登記できそうにありません。
法務局に「相続人申告登記」を申し出ると、ひとまず登記の義務を果たしたことになります。相続人の一人が単独で申し出られます。ただし、遺産分割がまとまったら、その日から3年以内に相続登記をする必要があります。
Q.姶良市の土地の相続登記は、どこの法務局に申請しますか?
姶良市の土地は鹿児島地方法務局 霧島支局(霧島市国分中央)が受け持ちます。鹿児島市の土地は鹿児島地方法務局の本局(鹿児島市山下町)です。窓口での登記手続案内はどちらも電話予約制です。
Q.相続した土地はいらないのですが、どうすればいいですか?
ほかの遺産もまとめて手放すなら、3か月以内に家庭裁判所へ相続放棄を申し立てます。土地だけを手放したいときは、相続したあとに相続土地国庫帰属制度で国に引き取ってもらう方法があります。審査手数料は1筆14,000円、認められたら負担金(基本20万円)を納めます。建物がある土地などは対象外です。
Q.相続した実家を売ると、税金はどうなりますか?
売って利益が出ると譲渡所得税がかかります。亡くなった人が一人で住んでいた家(1981年5月31日以前の建築など)を、相続から3年目の年の12月31日までに売ると、利益から最大3,000万円を差し引ける特例があります。相続税を払った人は、相続から3年10か月以内に売れば、払った相続税の一部を取得費に足せる特例もあります。
Q.固定資産税の通知は誰に届きますか?
固定資産税は毎年1月1日の所有者にかかります。相続登記が済むまでは相続人が納める義務を負うため、鹿児島市・姶良市とも、相続人の代表者を市役所に届け出ます。
Q.鹿児島で相続の相談を無料でできる場所はありますか?
相続登記は鹿児島県司法書士会、相続税は鹿児島市の税務相談や税務署、遺産分割のもめごとは鹿児島県弁護士会や法テラス鹿児島、境界は鹿児島県土地家屋調査士会、売買の取引は鹿児島県宅地建物取引業協会で、無料の相談を受け付けています。当サイトでも、何から始めればいいかの整理を無料で受け付けています。
2026年10月5日時点の法令と各窓口の公表内容にもとづく一般的な説明です。個別の税額や手続きの判断は、税務署・税理士・司法書士・法務局に確認してください。当サイトは不動産の売買・仲介・査定を行っていません。
出典
写真: そらみみ / CC BY-SA 4.0、_steffen / CC BY-SA 2.0、SATcatype / CC BY-SA 3.0、nanamori / CC BY 3.0、SATcatype / CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons、縮小・トリミングして使用。ライセンス)